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高速料金自動徴収システム導入、来年に延期

トラック用高速道路料金自動徴収システムが112日に正式に運用を開始する予定であったが、運用会社のToll Collectが技術上の問題を解決できなかったため、再び延期された。スタートは早くても20041月と見られているが、開始時期は明らかにされていない。シュトルペ連邦交通相は105日の運用会社との話し合いの後、クリスマスには高速料金自動徴収はないと語った。連邦交通省と運用会社は作業部会を作って、責任、刑罰、損害賠償などについて合意を図る意向である。

Toll Collectに出資しているダイムラー・クライスラーのマンゴルド取締役は、システムの複雑性と必要な準備期間を誤って判断したことを認めた。しかし、Toll Collectは運用開始時期の言明を避けると共に、連邦交通省との契約の開示と損害賠償の支払いを拒否している。

本来831日にスタートするはずだった同システムが延期されたことから、連邦政府は毎月15600万ユーロの収入を失っている。すでにこの収入を予算に入れていた連邦財務省は、この欠損をどのように埋め合わせるか調整を始めている。

 与野党内では、損害賠償請求や契約の解約を求める政治家が多く、連邦議会の委員会は契約の開示を要求している。また、落札を逸したスイス企業Felaがシステム構築に関心を示している。今後、連邦交通省とダイムラー・クライスラー/ドイツテレコムの間で、契約の開示/損害賠償請求をめぐる争いがますますエスカレートしそうだ。

20031013日)

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