ドイツの主要ニュース

ドイツ、世界最大の輸出国に返り咲き

 ファイナンシャル・タイムズ・ドイチランド紙の報道によると、ドイツは8月、11年ぶりに世界最大の輸出国に返り咲いた。8月の輸出総額は換算で620億ドルと、米国を7%以上上回った。3位は日本。経済協力開発機構OECDの推定によると、2003年の世界市場に占めるドイツの割合は再び10%以上となって、米国を上回る見通しである。

 ドイツは80年代に世界最大の輸出国であったが、東西ドイツの統一以来、首位の座を失っていた。しかし、90年代半ばから人件費の抑制が進み、コスト削減が実施されたことが首位返り咲きにつながったと、ドレスナー銀行のヨルク氏は分析している。ユーロ高により、ドル換算の輸出額が伸び、今年上半期に上昇傾向が強まったという。

 長い間、ドイツ製品の競争力の欠如が深刻な問題になっていたが、コスト削減努力のお陰で再び競争力がついてきたようだ。特に中・東欧への輸出が伸びている。ドイツ工業連盟BDIによると、新しいEU加盟国への輸出は6%増で、機械・プラント・食品の輸出が好調だという。ドイツの東欧向け輸出は米国向けを上回っている。BDI2004年の輸出成長率を4%と予測している。

2003年10月20日)

戻る