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Ifo業況判断指数、顕著に上昇

   Ifo経済研究所が1028日(火)に発表したところよると、10月のIfo業況判断指数は顕著に上昇し、景気の見通しだけでなく、現状判断も改善した。Ifo研究所は、持続的な景気回復にはまだ至っていないが、景況が引き続き改善するものと予想している。Ifo研究所のネルブ氏は、6ヶ月連続して指数が上昇しており、しかも伸びが力強くなっているので、景気回復の公算が高くなったと語った。しかし、雇用へのポジティブな影響は早くても2004年半ば頃になると見ている。

 旧西独では、Ifo業況判断指数が9月の92,0ポイントから94,2ポイントに上昇した。これは1999年以来の伸び幅である。景気の現状判断は79,2ポイントから81,1ポイントに、今後6ヶ月の景気見通しは105,2ポイントから107,9ポイントに改善した。旧東独では、Ifo業況判断指数が104,0ポイントから104,7ポイントに上昇した。景気の現状判断は122,8ポイントから124,4ポイントに上昇したが、景気見通しは僅かながら低下した。

 Ifo研究所のズィン所長によると、旧西独では、製造業と卸売業の業況判断指標が顕著に改善したが、小売業と建設業で僅かながら低下した。旧東独では、特に建設業の業況が上昇しており、小売業と卸売業も僅かながら上昇、製造業は変わらなかった。

 アナリストは、景気見通しだけでなく、現状判断も顕著に改善したことを景気回復の兆候と評価している。しかし、本格的な回復に至るまでにはさらなる上昇が必要だとして、楽観的すぎる見方には慎重である。ドイツ工業連盟のロゴヴスキ会長は、早まって喜ぶことを警告して、期待感と現実の差がまだ大きいと語った。

連邦政府は、ドイツ経済が底を打ったという政府の見方が特に現状判断の顕著な改善により裏付けられたと見ている。

2003113日)

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