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ドイツ経済、再び成長

    ドイツ経済は今夏、力強い輸出増加の恩恵を受けて再び成長し、今年上半期のリセッションを克服したようだ。連邦統計局によると、今年第3四半期の実質国内総生産は季節調整済みで、対前期比0,2%増加した。但し、対前年同期比では0,2%減。第3四半期は輸出が大きく伸び、輸入が減少したため、貿易黒字が拡大した。それに対して、国内需要は引き続き後退している。第3四半期の就業者数は対前年同期比1,2%減の3830万人であった(479000人減少)。

 ヒポフェラインスバンクのリース氏は、ドイツ経済は転換を遂げたと語った。僅かながらも回復の動きが見えてきたという。経済専門家は、世界経済の回復の進展がドイツ経済にも徐々に弾みをもたらしていると判断しており、来年はゆっくりながらも景気が上昇軌道に乗ってくると予想している。ジーメンス社が予想を上回る利益を計上したほか、ドイツテレコムの債務償還も予定より早く進展しているなど、産業界にも希望が見えてきたようだ。

 連邦政府は、第3四半期の成長はドイツ経済が底を打ったことを裏付けていると評価している。しかし、連邦統計局の専門家は、第3四半期の成長が輸出増加と輸入減少にのみ起因していることと、内需が相変わらず後退傾向にあることを指摘している。

2003年11月17日)

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