ドイツの主要ニュース

Ifo業況判断指数、景気回復の兆候を示す

  Ifo 経済研究所が1125日(火)に発表したところによると、11月の Ifo 業況判断指数は景気見通し・現状判断ともに、予想以上に上昇した。Ifo 研究所と銀行の専門家は、7ヶ月連続の上昇、特に景気見通しと現状判断の両方の改善は、軌道に乗り始めた景気回復の兆候だと評価している。Ifo 研究所のズィン所長は、米国とアジアの景気回復がドイツにも波及してきたようだと語った。最後に7ヶ月連続上昇を記録したのは1999年。

 旧西独では、Ifo 業況判断指数が10月の94,3ポイントから95,7ポイントに上昇した。景気の現状判断は81,2ポイントから83,2ポイントに、今後6ヶ月の景気見通しは107,9ポイントから108,7ポイントに改善した。旧東独では、Ifo 業況判断指数が104,7ポイントから105,2ポイントに上昇した。

 ズィン所長によると、旧西独では、ほぼすべての部門で改善しているが、小売業だけが悪化した。税制改革論争による消費者の不安感が内需後退をもたらしているという。また、労働市場の現状が内需停滞の要因にもなっている。Ifo 研究所のフライク氏は、企業はユーロ高にもかかわらず輸出成長を見込んでいるが、ユーロ高は景気リスク要因だと指摘した。

 今年第3四半期に国内総生産が0,2%ほど増加して、上半期のリセッションを克服した模様で、専門家は今後の景気動向を楽観的に見ている。来年の経済成長率1,5%~2%も可能という見方が強まっている。

2003121日)

戻る