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11月の失業者数、増加

   連邦労働庁が124日(木)に発表したところによると、ドイツの11月の失業者数は10月よりも32700人増加して約4185000人になった。これは1997年以来最高の失業者数である。対前年11月比では約159000人多い。失業率は10月と変わらず10,0%。季節調整済み失業者数は4363000人に減少した(-18000 人)。但し、9月の就業者数は季節調整済みで8月よりも29000人減少した。

 ゲルスター長官によると、今年4月末以来、季節調整済み失業者数は75000人減少した。これは、労働市場改革に起因しているという。失業者に対する条件が厳しくなり、本気で職場を探さない失業者が失業者統計から消えたこと、労働局の職業斡旋の強化、補助金を受けてIch-AG(私-株式会社)として起業した失業者の増加、パーソナル・サービス・エージェント(PSA)への失業者派遣の増加(11月は28400人の失業者が期限付き労働に従事)が季節調整済み失業者の減少に貢献している。

 しかし、ゲルスター長官によると、まだ労働市場の本格的な回復とは言えず、季節調整済み失業者の減少が就業者の増加と同時進行して初めて、転機を迎えるという。景気回復の影響が労働市場で顕著に感じられるようになるのは早くても2004年半ばになると予測している。

 経済専門家は、季節調整済み失業者数が予想以上に減少したことを過大評価することを警告している。まだ景気回復とは言えないという。労働市場の転機はまだ迎えていないというのが大方の見方のようだ。

2003128日)

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