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全国教育相会議、全国統一教育標準を決定

   連邦州の教育相は124日(木)、全国のすべての学校に適用される、ドイツ最初の統一教育標準を決定した。これは、レアールシューレ(10年生まで)終了後の生徒の学力を規定する、ドイツ語/数学/第一外国語(英語、フランス語)の教育標準で、他の教科の標準も来年春に規定する計画である。今回決定した教育標準は来年度から適用される。教育標準の遵守は、独立した学術施設が監視し、州を超えた比較テストも予定されている。

 ユネスコのPISA調査報告でドイツが非常に悪い成績だったことから、全国教育相会議は教育水準向上のために全国統一教育標準の導入を進めていた。その目的は、授業の質を改善し、全国の卒業試験を比較できるようにして、教育制度を透明化することである。

 ブルマーン連邦教育相は、「重要な前進だ」として、教育の質の改善の必要性を強調した。全国父母会は、全国統一教育標準は絶対に不可欠であり、連邦制においても全国で卒業試験を比較できるようにしなければならないという見解を示した。教員連盟は全国統一教育標準を歓迎すると共に、水準が低すぎないように警告した。一方、労働組合は、学校の質の向上には不十分だとして、総合的な学校制度コンセプトを求めている。

 全国教育相会議は、小学校(4年生まで)とハウプトシューレ(9年生まで)の全国統一教育標準も来年春に決定する予定である。現在、教育相の間では、全国統一高校卒業試験と高校の12年制への傾向が強まっている。

2003年12月8日)

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