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子供手当て詐欺の疑い

    シュピーゲル誌の報道によると、ドイツでは、出生率が低下しているにもかかわらず、子供手当ての支出額が継続的に増えている。アイヒェル連邦財務相は、詐欺の疑いがあるとして、調査を始めた。また、担当官庁のコントロールを強化することを明らかにした。

 現在、子供手当ての支出は年間約350億ユーロで、これには20021月に第一子の子供手当てが月額138ユーロから154ユーロに引き上げられたことも考慮されている。連邦会計検査院は、子供手当ての申請を処理している官庁で、最高20%の誤差率を確認している。

 シュピーゲル誌によると、ある高官は、「詐欺件数を全体の3%としても、国の被害は10億ユーロに達する」と語った。原因として考えられるのは、例えば、親がいくつかの居住地で子供手当てを申請しているケース。管轄官庁間の連結が不十分であるために、重複した申請を阻止することが難しいという。子供手当ての申請を処理している家族金庫は全国に約16000ヶ所ある。

 もう一つの原因としては、子供の教育期間が長いために、子供手当て受給期間も長くなっていることが考えられる。但し、その場合でも、不正申請が可能であるという。

2003年12月15日)

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