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Ifo業況判断指数、8ヶ月連続上昇

  Ifo 経済研究所が1218日(木)に発表したところよると、12月の Ifo 業況判断指数は8ヶ月連続上昇し、20011月以来の最高水準に達した。Ifo 研究所のズィン所長は、景気回復プロセスが軌道に乗り、勢いを増してきたと語った。これまで不調だった部門も上昇基調に入り、危機状態にあった建設部門の景況感もようやく明るくなってきたという。

 旧西独では、Ifo 業況判断指数が11月の95,7ポイントから96,8ポイントに上昇した。景気の現状判断は83,2ポイントから83,3ポイントに僅かに上昇したが、今後 6ヶ月の景気見通しは108,7ポイントから111,0ポイントに改善して、199411月以来の最高水準になった。現状判断の伸びはわずかであったが、小売業を除くすべての部門で改善した。それに対して、旧東独では、Ifo 業況判断指数が105,2ポイントから104,6ポイントに低下した。

 経済専門家は、経済がゆっくりと軌道に乗ったと評価している。ING BHF 銀行のハッセル氏は、ドイツ経済は2004年に2%以上の成長を期待できるかもしれないと、楽観的に見ている。しかし、現状判断と景気見通しの差が大きいことを指摘して、楽観的過ぎる見通しを警戒する声も聞かれる。ユーロ高は企業の景気見通しにまだ持続的な影響を及ぼしていないようだ。ズィン所長は、ユーロ高は輸出企業にはネガティブであるが、輸入価格の低下は消費者の購買力を高めるので、ユーロ高の影響は矛盾を内蔵していると語った。ユーロ高と石油価格の上昇がリスク要因であることで、経済専門家の見解は一致している。

 ズィン所長は、与野党の改革妥協案合意の影響は12月の指標にはまだ現れていないとして、その影響がどのくらい強く出てくるかは見守らなければならないと語った。

20031229日)

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