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小売業のクリスマス商戦、予想を下回る

    ドイツ小売業連盟HDEは、11月・12月のクリスマス商戦が不満足な結果に終わったことを明らかにした。クリスマス直前の3日間は買い物客が殺到したが、今年のクリスマス商戦の売上は昨年を4%~5%ほど下回った模様である。昨年11月・12月の売上は約700億ユーロであった。これは年間売上の約20%に相当する。

 今年は、消費者が価格を意識してプレゼントを購入する傾向が顕著だったという。買い控えの要因としては、消費者の不信感と高い失業率が挙げられる。しかも、税制改革(減税)が遅すぎたことも影響していると見られる。

 ドイツ小売業連盟は、全体的に不満足に終わったクリスマス商戦にもかかわらず、来年は景気が好転すると楽観的に見ている。買い物客が殺到したクリスマス直前の3日間で転機を迎えたという。来年は減税の影響も出てくると期待しており、ドイツ小売業連盟は来年の売上を0,51%増と予想している。今年の売上は名目で1%減の見通しである。

 一方、クリスマス明けの1227日(土)は、閉店法改正で土曜日も20時まで買い物ができるようになったこともあり、全国各地で買い物客が殺到した。伝統的に、クリスマスとお正月の間の数日間は小売業の売上が伸びる時期である。小売業によると、今年は、クリスマスプレゼントを他の商品と取り替える客は少なかった。じっくり考えてからプレゼントを買う傾向が強くなったことと、現金をプレゼントする人が多くなったことが理由として挙げられるという。

2003年12月29日)

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