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ドイツの文盲人口は約400万人

 ドイツ読み書き促進連盟によると、ドイツでは約400万人の人が十分な読み書きができない。通常、この人たちは学校に通ったことがあり、多少の読み書きはできるが、生活するには十分でない。このような文盲の原因は主として学校と家庭における問題にあり、生まれつき読み書きを学ぶ能力がない人は極めて少ないという。

ドイツには、市民大学に2000以上の読み書きコースがあるが、参加者は年間約2万人に過ぎない。バカだと思われることへの不安から、文盲をごまかして生活している人が多いという(レストランではいつも同じものを注文する、書類の記入は家族にしてもらうなど)。

世界読み書き促進デーである911日(月)、ブルマーン連邦教育研究相は、ドイツにおける文盲の問題が長い間、政治でも社会でも認識されていなかったことを指摘して、先進国ドイツでも国民の十分な基礎教育が今なお重要なテーマであることを強調した。そして、文盲問題を過小評価することを警告した。「青少年が十分に読み書きできないままに社会に出て行くことをこれ以上認めてはならない」という。

ユネスコのPISA調査報告で、ドイツの生徒の学力低下が明らかになり、大きな政治問題になったことから、連邦政府はすでに、(午前中だけでなく、午後も授業がある)全日制学校構築に40億ユーロを投資することを決定している。今年は成人文盲対策への投資も4倍に増強する(約859000ユーロ)という。また、連邦教育研究省は「ドイツ-詩人と哲学者の国?」という読み書き促進キャンペーンを実施する。

2003923日)

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