オバサンの独り言 先日、久しぶりに市営室内プールへ行った。2年ぐらい前に改築されたとは聞いていたけれど、ガラス張りの明るい建物に変身していた。中に入ると、まるでどこかのフィットネススタジオのよう。以前は、白い仕事着を着た太ったおばさんが無愛想な顔をして座っていた受付には、制服らしいポロシャツを着た若い男性が座っていた。 勝手の分からないおばさんがモゾモゾしていると、彼がニコニコしながら丁寧に入場券の説明をしてくれた。今は、入場券ではなく、入場カードなのだそうだ。ロッカーもコインを入れるのではなく、カードでOK。あまりに親切なので、調子に乗って、水中眼鏡も買うことにした。すると、いくつかの水中眼鏡を出して、丁寧に説明してくれたものだから、ついうれしくなって、一番高いのを買ってしまった。支払いを済ませて行こうとすると、「楽しんできてください!」と声までかけてくれたのには、本当に感激の一言。あんな言葉、以前は聞けなかったもの。 プールも変わっていた。以前は、白い仕事着と短パンというみっともない格好をした、お腹の出たおじさんがガラス張りの監視室からこちらを怖そうに見ていたが、今は、ポロシャツと短パンの若者がプールサイドを歩いて監視している。うるさい子供たちがプールに飛び込んだりすると、すぐに注意するので、年配者も安心して泳げる。うーん、ドイツ人もやっと、お客様の気持ちになって考えるようになったのかな? 着替え室もシャワー室もプールサイドも清潔そのもの。それもそのはず、若者の清掃部隊がひっきりなしに清掃しているのだ。まるで東京ディーズニーランドみたい。以前は、清掃のおばさんが床を拭いているときに歩いたりすると、怖い目でジロッと睨まれたけれど、今はよけて通らしてくれる。なんというこの違い! ドイツ人だって、その気になればできるじゃないの。公共施設でもこんなにサービスが向上すれば、たいしたものよ。私は大満足して市営プールを出た。あとからふと思ったのだけれど、2時間入場料が3,5ユーロに値上がりしていたのだから、このぐらいのサービスは当然かしら? (2003年9月29日)
|