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2004年はスーパー選挙年

  2004年は州選挙(ハンブルク、チューリンゲン、ブランデンブルク、ザーランド、ザクセン)、地方選挙(バーデン・ヴュルテンベルク、ラインランド・プファルツ、メクレンブルク・フォアポメルン、ザクセン・アンハルト、ノルドライン・ヴェスファーレンなど)、連邦大統領選挙(523日)、欧州議会の選挙など、全部で 14 の選挙が行われる「スーパー選挙年」である。選挙のマラソンは229日のハンブルク州選挙で始まり、926日のノルドライン・ヴェストファーレン州地方選挙で終わる。613日には8つの選挙が行われる。

 ハンブルク州選挙では、シル党のスキャンダル続きで解散を余儀なくされたキリスト教民主同盟 CDU が政権を維持できるか、それとも社会民主党 SPD と緑の党が返り咲くか、注目されている。後に続く選挙に大きな影響を与える、ドイツ政治の流れを決める重要な選挙である。特に、支持率が低迷している SPD にとって、巻き返しを図る絶好のチャンスともいえる。

 チューリンゲン、ザクセン、ザーランドでは、CDU の勝利が確実視されているが、919日のブランデンブルク州選挙で SPD が政権を維持できるかどうかは確実ではない。同様に、926日のノルドライン・ヴェストファーレン州地方選挙の行方も定かでない。SPD が負けることになれば、2005年の州選挙で40年以上政権をとってきた SPD の勝利が危うくなり、シュレーダー首相の2006年総選挙出馬の可能性も薄くなると予想されている。しかし、2002年の総選挙が示したように、世論は変わりやすく、選挙当日まで真実は見えない。

 一方、2004年は米国、ロシア、イラン、アフガニスタンでも重要な選挙を控えており、ドイツだけでなく、世界の政治に大きな変化がありそうだ。

2004年1月5日)

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