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シリー内務相、連邦警察庁のベルリン移転を計画

   シリー連邦内務相(SPD)は17日(水)、2008年までに連邦警察庁の活動の大半をベルリンに移転する計画であることを明らかにした。ヴィースバーデンの本部に勤務する約3000人の職員のうち、約1000人がベルリンに転勤しなければならない。また、メッケンハイム支部は閉鎖される。

 各党内で、連邦警察庁ベルリン移転計画に反対する声が大きくなっている。コッホ・ヘッセン州首相(CDU)は、官庁や公的機関のベルリン移転を推進している連邦政府を「中央集権化妄想」と厳しく批判した。財政難にもかかわらず、連邦警察庁ベルリン移転に数億ユーロの経費を支出するのは「無責任だ」としている。

 ノルドライン・ヴェストファーレン州のシュタインブリュック州首相(SPD)は、メッケンハイム支部を閉鎖して、約1000人の職員をベルリンへ転勤させるのは正当化できないと語った。緑の党のベック氏も警察官増強資金に欠けている財政状況下での連邦警察庁移転に疑問を示している。シュトロベレ氏(緑の党)は、長い間、連邦警察庁本部がボンとベルリンになかったことが何の問題にもならなかったことを指摘した。

 連邦警察庁長官だったツァヒェルト氏は、テロ問題で緊急事態にある時期に捜査官の仕事を麻痺させ、動揺を引き起こすだけだと、シリー内務相の計画を厳しく批判した。

2004年1月12日)

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