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ドイツ人の貯蓄率、上昇

    ドイツ貯蓄金庫・振替銀行連合会(DSGV)によると、ドイツ人の消費は減少し、貯蓄が増えている。今年の貯蓄率(可処分所得に対する貯蓄額の割合)は11%弱に上昇する見通しである。昨年は10,5%から10,7%に上昇しており、貯蓄傾向が継続している。昨年のドイツ市民の実質貨幣性資産は1255億ユーロ増の3兆9220億ユーロであった。市民一人当たり平均貯蓄額は1834ユーロ。今年はさらなる増加が見込まれている。

 貯蓄金庫のホッペンシュテット頭取は、貯蓄傾向は人々が不況の時代に財産形成と老後の備えに価値を置いていることを示しているとして、ポジティブに評価している。老後の備えだけでも、月給(実質)の約10%を貯蓄しなければならないという。90年代初頭の貯蓄率は13%にまで達しており、現在の貯蓄率が異常に高いわけではない。

財産形成においては、生命保険が依然として個人貯蓄の最も重要な柱になっている。生命保険契約を締結している人の割合は2ポイント低下して66%、住宅貯蓄が58%、預金が54%、年金保険が43%。

 Emnid研究所のアンケート調査結果によると、回答者の84%は現在の家計状況を「大変良い」、「良い」、「満足できる」と評価している。しかし、31%の人は、状況は悪化すると予想している。ニュルンベルクの消費調査研究所(GfK)のアンケート調査結果でも、消費者が経済動向に危機感を持つ傾向が顕著になっている。

2004年11月8日)

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