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歯牙補綴保険と介護保険に関する法案、成立

 連邦参議院は11月26日(金)、歯牙補綴保険と介護保険に関する法案を否決して異議申し立てをしたが、連邦議会は同日、連邦参議院の異議申し立てを却下して、両法案を連立与党の賛成多数で可決した。その結果、両法案は予定通り成立する。

 介護保険に関する法案では、子供のいない人の介護保険料が2005年1月1日から0,25ポイント引き上げられる。その結果、子供のいない人の介護保険料率は1,1%になる(従来は0,85%)。この改正により、連邦憲法裁判所の判決(介護保険で子供のいる人を優遇する)を法律で実施することになる。キリスト教民主同盟/社会同盟(CDU/CSU)は、介護保険に対する総合的コンセプトに欠け、判決内容を十分に立法化していないとして、法案に反対していた。

 また、歯牙補綴保険に関する法案では、歯牙補綴は従来通り法定疾病保険のサービスカタログの一部とされるが、被保険者は2005年7月1日から歯牙補綴保険料を徴収される(疾病保険料率の0,9ポイント引き上げ。これには疾病手当て(0,5ポイント)も含まれる)。同時に、法定疾病保険金庫は2005年7月1日から保険料率を0,9ポイント引き下げなければならない。使用者は歯牙補綴保険料と疾病手当てを負担しないため(被保険者の全額負担)、被保険者の保険料率は来年7月1日から0,45ポイントほど引き上げられることになる。社会民主党 SPD と CDU/CSU は昨年、歯牙補綴を法定疾病保険から切り離して追加保険とし、所得に依存しない一括保険料を徴収することで合意していたが、与党は従来通りの所得に応じた保険料に切り替え、連邦参議院の同意を必要としない法案を作成していた。

2004年11月29日)

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