ドイツのニュース

バルマー疾病保険金庫、ホームドクター制度を導入

 バルマー疾病保険金庫は2005年3月から被保険者(750万人)にホームドクター・薬局制度を提供する。それによると、特定のホームドクターとホーム薬局を利用することに同意した被保険者は年間10ユーロの診察料(最初の診察の時だけ)を払えばよい。通常は四半期ごとに10ユーロの診察料を徴収される。

 すでに他の疾病保険金庫が地域ごとにホームドクター制度を導入しているが、バルマー疾病保険金庫は全国的にホームドクターとホーム薬局を組み合わせた制度を導入する。ホームドクターによる質の高い診断・相談サービス、ホーム薬局による安全な薬品販売が利点として挙げられている。

 但し、ホームドクター制度では、被保険者は医者選択の自由を失うことになる。また、専門医へ行くためにはホームドクターの事前の紹介状が必要である。例外は婦人科と眼科。子供はホームドクター制度から除外され、従来通り診察料は要らない。

 バルマー疾病保険金庫の現在の保険料率は14,7%で、疾病保険金庫の平均を上回っているが、ホームドクター制度導入により大幅節約ができると予想している。例えば、来年は医薬品支出を15%ほど削減できる見通しであるほか、二重診察の回避、経費の安い病院への入院などによるコスト削減も期待できるという。

 シュミット連邦保健・社会相は「質、効率、経済性の向上」としてホームドクター制度を支持している。

2004年12月30日)

戻る