ドイツの主要ニュース

ボーダフォン、UMTSサービスをスタート

   携帯電話大手ボーダフォンは216日(月)、ドイツ最初の次世代UMTSサービスをスタートする。但し、携帯電話向けUMTSサービスは今年9月ないし10月にスタート予定で、まず最初は企業顧客向けコンピューターカード(ラップトップ型コンピューター用データカード)によるUMTSサービスを提供する。

 従来の10倍の速度(384キロビット/秒)で移動体通信網からインターネットにアクセスでき、E-メール通信できる。現在、国内の200都市以上でUMTSサービスを利用できるという。ボーダフォンは4週間以内に欧州7カ国でUMTS用コンピューターカードの販売を開始する。

 データカードの価格は、2年契約の場合が 359ユーロ、契約なしで 999ユーロ。利用時間に基づく料金体系とデータ伝送量に基づく料金体系があり、利用時間に基づく料金体系は月額69,60ユーロ(30時間)、34,80ユーロ(10時間)、11,60ユーロ(2時間)で、それ以上の利用は10分当たり1,04ユーロ/1,51ユーロ/2,20ユーロ。データ伝送量に基づく料金体系は69,60ユーロ(150MB)、34,80ユーロ(50MB)、11,60ユーロ(10MB)、それ以上の利用は1MB当たり1,04ユーロ/1,51ユーロ/2,20ユーロ。

 競合会社のT-モバイル、O2、E-プルスは3月のCeBIT見本市でUMTSサービスを発表する計画である。但し、具体的なスタート時期は明らかにされていない。業界筋では、早くてもクリスマス頃と見ている。

 ドイツでは、UMTSサービスは2002年末に運用をスタートする予定であったが、技術上の問題から開始が遅れていた。UMTSサービスは従来のGSMGPRSサービスよりも音声の質が高く、データ伝送速度も速い。しかし、機能するUMTS携帯電話が市場に十分に供給されていないため、大衆市場になるのは早くても2005年と見られている。すでに、日本や英国、イタリア、オーストリアでUMTSサービスが提供されているが、UMTS携帯電話が十分に供給されていないことと、技術がまだ信頼できる水準に達していないことから、期待外れな展開になっている。

2004216日)

戻る