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医者に行く患者数が急減

   今年11日に初診料(四半期当たり10ユーロ)が導入されてから、医者に行く患者数が顕著に減った。健康保険医連盟KBVの暫定報告によると、1月に医者へ行った患者数は昨年12月よりも1015%ほど減少した模様である。対前年同月比では58%減。特に、整形外科医、皮膚科専門医、耳鼻咽喉科医では、減少率が最高40%に達している。

 薬の処方も減少している。200312月は前年同月比40%増であったが、今年1月は前年同月比33%減だった。

 健康保険医連盟は、「これは暫定的数字であるので、初診料に需要を制御する効果があるという結論を出すのは早すぎる」と警告している。早くても今秋に、3四半期の初診料の影響を評価することができるという。1月の減少は、初診料導入前の12月に医者へ行った人が多かったことの反応でもあると見ている。今年第1四半期の最終的な数字は4月に発表される予定である。

 一方、連邦政府は、問題の多い初診料を再び廃止するという憶測を否定した。ミュンテフェリング SPD 党議員団長は、保健改革の改正はないと明言した。連邦政府の社会顧問であるリュールップ教授は、「初診料ゆえに、軽い病気のときは医者に行かずに自分で治すようになれば、初診料の目的が達成したことになる」と語った。初診料の効果が出ており、この措置は正しく、不可欠であるが、政府にコミュニケーション上の問題があるために、市民が不満足なのだと見ている。

 リュールップ教授によると、ドイツでは、医師へ行く回数が全部で年間56000万回で、これは被保険者一人当たり8回に相当する。外国では、これを大幅に下回っているという。

2004223日)

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