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与党、最低年金水準で合意

 与党の社会民主党 SPD と緑の党は最低年金水準の設定で合意した。それによると、年金水準は2020年までに46%に、2030年までに43%に引き下げられる。緑の党スポークスマンは、この新しい保障目標が法定年金への信頼を高め、将来の人生設計の根拠になることを期待していると語った。

 連邦政府が計画していた年金改革では、将来の年金課税ゆえに、年金の最低保証が削除されていたため、労働組合とSPD党内の一部議員が批判していた。労働組合と SPD 左派は、長期的に43%という最低年金水準は低すぎるとして、46%を要求している。

 連邦政府の提案は年金保険機関連盟 VDR の勧告に基づいている。VDR は、租税調整済み実質年金水準(社会保険料を差し引いた税引き前年金)の下限を45保険料拠出年の平均的被用者の所得の43%に設定することを提唱していた。現在は53%である。

 しかし、具体的な額が提示されておらず、疾病保険料と介護保険料を差し引いた後の平均年金と平均所得の関係だけを示しているのであって、将来の年金課税が考慮されていない。従って、この保障目標は将来の年金受給者にとってあまり頼りにならない保障といえる。

200438日)

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