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2月の労働市場、著しく悪化

   ドイツの2月の労働市場は著しく悪化し、失業者数が予想以上に増加した。統計方法の変更がなければ、現政権スタート以来の最悪の水準に達している。しかし、クレメント連邦経済相は、まもなく失業者増加に歯止めがかかると楽観的な見方を示した。

 連邦雇用エージェンシー(旧連邦労働庁)が34日(木)に発表したところによると、ドイツの2月の失業者数は1月よりも43600人増加して4641000人になった。対前年同月比では、65900人減少した。但し、この減少は統計方法の変更によるもので、従来通りの統計方法では、前年同月よりも1700人増えている。失業率は11,0%から11,1%に上昇した。

 季節調整済み失業者数は1月よりも26000人増加して4293000人だった。旧西独の失業者数は対前月比18200人増えて2945439人(失業率8,9%)、旧東独は25400人増えて1695607人(失業率19,4%)。

 連邦統計局の暫定報告によると、就業者数には多少の回復が見られる。200312月の就業者数は前年同月よりも0,5%ほど減少したが、減少幅は毎月縮小している。12月の就業者数は151000人減少して3846万人だった。

 2月の失業者増加は特に、経済不況を労働市場政策で補えなかったことと寒い冬が続いていることに起因していると、ヴァイセ総裁が語った。しかし、今年の平均失業者数435万人という予測に変更はないという。クレメント連邦経済相は、全体的には回復が見られると述べた。前年に比べると、継続的に失業者数が減少していると楽観的である。

 それに対して、キリスト教社会同盟 CSU は、労働市場政策プログラムに参加している失業者を含めると、失業者数は770万人を越えるとして、連邦政府を批判している。ドイツ労働組合連盟 DGB は経済政策の路線変更を政府に求めている。

200438日)

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