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教育相会議、エリート大学コンセプトを決定

   各州の教育相から成る全国教育相会議はエリート大学促進コンセプトを決定した。5つの大学をエリート大学に構築するという連邦政府のコンセプトとは異なり、各大学の個々の専門学科や学問領域がエリート助成金を取得するために競争し合うことを提唱している。目的は、世界的に高く評価される、大学及び研究施設の「エクセレンス・ネットワーク」を構築することである。

 ブルマーン連邦教育相は今年1月、5つの選抜されたエリート大学に年間25000万ユーロを投資して、支援することを提案していた。それに対して、教育相会議のコンセプトでは、「エクセレンス・ネットワーク」は先端技術の研究だけでなく、第一級の教育と後継者養成も相互に結ぶネットワークである。エリート支援は5年ごとに新たに公募し直し、国際的な専門家、学術審議会、ドイツ研究学術振興会が選抜・決定する。

 キリスト教民主同盟 CDU/社会同 CSU が政権を握る州政府の教育相はエリート大学の授業料徴収を要求していたが、コンセプトには受け入れられなかった。教育相会議は、学生の選択を大学に任せることを提唱している。

 5つのエリート大学を構築することを提案している連邦政府と、大学単位ではなく専門学科単位で選抜して広範なエクセレンス・ネットワークを構築することを提唱する州政府は、今後、合意を目指して話し合うことになる。両者ともエリート支援金の財源を明確にしていないこともあり、交渉の難航が予想されるが、教育相会議は2005年にエクセレンス・ネットワーク構築を開始することを目指している。

200438日)

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