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女性の所得は男性の3分の2

   連邦統計局が33日(水)に発表したところによると、ドイツでは、2003年の女性の所得が男性の所得よりも3分の1ほど少なかった。製造業、商業、金融・保険業における女性常勤職員の所得は平均で月額2602ユーロと、男性常勤職員よりも30%ほど少なかった。また、製造業の女性常勤労働者の名目所得は平均で月額1885ユーロと、男性常勤労働者(2549ユーロ)よりも26%ほど少なかった。

 女性と男性の所得の差は旧西独よりも旧東独の方が少ない。旧東独では、女性職員の所得は2176ユーロで、男性職員よりも23%少なく、女性労働者の所得は1515ユーロで、22%少なかった。

 女性の所得が男性よりも少ないのは、女性の資格水準が男性よりも低いからではない。高校卒業資格試験合格者では、男子よりも女子の方が多く、大学生でも女性の方が多い。しかし、女性は高い資格、学歴、職業教育水準を有効に活かしていない。女性は比較的低いポジションに従事しているために、所得が男性よりも少ないのである。

 企業の首脳部に占める女性の割合は約5%と、ドイツは欧州で最下位。その主な原因は、育児と仕事の両立を支援する環境が整備されていないことにある。女性の3分の1、大卒の女性の40%が仕事のために子供を産まないという現状は異常事態といえる。従って、育児と仕事を両立できる環境を整備することが求められている。

200438日)

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