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シュレーダー首相、ビルト紙のインタビューを拒否

   連邦政府とビルト紙の争いを巡る波紋が広がっている。自由民主党 FDP の動議に基づいて、アンダ政府スポークスマンが連邦議会の予算委員会で釈明することになった。アンケート調査結果によると、ドイツ人の過半数がシュレーダー首相のビルト紙ボイコットを理解できないと回答している。

 シュレーダー首相は1週間前に再度、ビルト紙のインタビューには応じないと発表していた。アンダ政府スポークスマンは、ビルト紙の公平でない報道をその理由として挙げた。ベルリンのジャーナリスト代表機関が抗議した後も、シュレーダー首相は態度を変えていない。

 ビルト紙は連邦政府とその改革政策に反対するキャンペーンをしているとシュレーダー首相が疑っていることがビルト紙ボイコットの背景にある。ビルト紙とシュテルン誌は、シュレーダー首相の米国訪問の際に政府専用機への同乗を拒否されたことに抗議していたが、アンダ政府スポークスマンは「座席が足りなかったため」としている。

 ドイツジャーナリスト連盟 DJV は、ジャーナリストのボイコットを「報道の自由と情報の義務に対する明らかな違反」と評価しており、「連邦首相におけるジャーナリストランキングがあってはならない」と要求している。アンダ政府スポークスマンはジャーナリストを公平に扱うという原則を守らなければならないことを承知しているはずであり、「ブラックリストの匂いがする」と批判した。

 フォルサ市場調査研究所のアンケート調査結果によると、回答者(1003人)の53%はシュレーダー首相のビルト紙ボイコットを正しくないと答えており、40%が正しいと回答している。

2004315日)

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