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2月の物価上昇、鈍化

   連邦統計局が311日(木)に発表したところによると、ドイツの2月の年間インフレ率(対前年比)は1月の1,2%から0,9%に低下した。特にユーロ高が石油輸入コストを強力に圧迫したため、物価上昇にブレーキがかかった模様である。2月の物価上昇率は対前月比では0,2%増だった。

 20032月に比べると、暖房用石油は約20%も安く、ガソリンは5%安。2003年第1四半期にイラク戦争ゆえに石油価格が急上昇したことが主因で、この効果を除くと、物価は前年比1,2%増であった。

 1年前よりも著しく上昇したのは疾病保険改革に起因する医療費で、この疾病保険改革の影響を除くと、2月の年間インフレ率は0,3%に低下していた。但し、前月比では変動がない。安いガソリンと暖房用石油が医療費の上昇を十分にカバーしたようだ。

 物価水準が1月から2月にかけて大きく上昇したのはパッケージ旅行で10%以上高くなった。食料品は対前年比0,4%増、洋服と靴は1,4%減、家電品は0,4%減であった。

 専門家によると、3月のインフレ率にも大きな変化はない見通しである。石油価格が引き続き安くなっても、31日に発効するタバコ税引き上げにより、0,1%ほど物価水準が上昇すると予想される。3月以降も大きな変化はなく、今年は平均して1%ないしそれを多少上回る程度の低いインフレ率で推移する見通しである。ドイツのインフレ率は引き続き低水準で安定しているという。

 低いインフレ率は経済にポジティブに影響する。消費者の購買力を強め、ドイツ製品のユーロ圏における競争力を高めるという。

2004315日)

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