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タバコ税引き上げが3月の物価上昇をもたらす

   連邦統計局が414日(水)に発表したところによると、3月の消費者物価は前年比1,1%上昇した。2月のインフレ率は0,9%だった。物価上昇の主因は31日のタバコ税引き上げ(1本当たり1,2セント)である。タバコの価格は前月比12,2%ほど高くなり、インフレ率を0,3ポイント引き上げた。疾病介護の価格も前年比16,7%高くなっており、保健改革も物価上昇の要因になっている。

 一方、石油製品は1年前よりも安くなった。暖房用石油と動力用燃料を除けば、3月のインフレ率は1,1%ではなく、1,5%になっているという。暖房用石油は前年比18,5%、動力用燃料は4,4%安かった。但し、暖房用石油と動力用燃料は1年前、イラク戦争ゆえに急激に高くなったという事情がある。2月比では、暖房用石油は8,7%、動力用燃料は1,3%高くなっている。1年前よりも安かったのはコンピューター、食料品、パッケージ旅行。

 経済専門家は、低いインフレ率はドイツ経済不況に起因していると見ている。また、価格競争が激しくなっているため、小売業が値上げをする余裕がないことも理由として挙げている。銀行の専門家はドイツの今年のインフレ率を1,1%~2%と予想している。

 ユーロ圏のインフレ率を見ると、ドイツは中位。フランスは前月比0,4%、前年同月比1,9%上昇した。イタリアは1,1%ないし2,3%上昇。それに対して、フィンランドは1955年以来はじめてインフレ率が0,4%低下した。その背景には、3月の酒税引き下げがある。

2004419日)

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