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連邦政府、連邦銀行総裁候補者を提案

 連邦政府は421日(水)、辞任したヴェルテケ連邦銀行総裁の後任者にアクセル・ヴェーバー教授(ケルン大学国際経済学部教授、47歳)を提案した。ヴェーバー教授は経済諮問委員会の委員で、金融・通貨政策/国際経済の専門家として高く評価されており、政党に属していない。連邦政府の提案を受けて、連邦銀行理事会はヴェーバー教授を聴聞するが、連邦銀行には拒否権がない。その後、連邦大統領が連邦銀行総裁を任命する。

 ヴェルテケ氏のスキャンダルで損なわれたドイツ連邦銀行の名誉を挽回すべく、ドイツ連邦銀行の独立性を強調する連邦政府にとって、有力候補に挙がっていた3氏(コッホ・ヴェーザー氏、タッケ氏、シュタルク氏)は政治色が強すぎた。一般には無名のヴェーバー教授の推薦は政府の「不意打ち」という感があり、今回もリストに挙がっていなかった第三者が「漁夫の利」を得たようだ。

 野党、経済界、金融界からの極めてポジティブな評価を受け、アイヒェル連邦財務相は久々の「得点」に満足感を示した。ドイツ連邦銀行は独立性を保ち、従来の金融政策を継続することを強調した。

 メルケル CDU 党首は、連邦銀行の独立性が保持され、マーストリヒト条約の「安定協定」が堅持されることを歓迎するとして、ヴェーバー教授の指名を評価した。

2004426日)

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