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連邦政府、経済成長予測を下方修正

   クレメント連邦経済相は4月30日(金)、今年の経済成長予測を1,7%から1,5%に、来年の成長予測を2,25%から1,8%に下方修正した。連邦政府は2008年まで平均で年間約1,75%の経済成長を見込んでいる。また、失業者数は今年2万人、来年10万人弱減少するものと予想している。

 クレメント経済相は、六大経済研究所が提案する120億ユーロの節約を拒否すると共に、2005年もマーストリヒト条約の「安定協定」を達成できないという予測に反対する見解を示した。連邦政府は、2005年に再び財政赤字を国内総生産の3%以下にするという目標を達成できると確信しているという。

 クレメント経済相は、今年の輸出の伸びを6,5%、来年が7,5%弱と予想しており、引き続き、輸出が成長の原動力になると見ている。成長率の下方修正の要因としては、大きな不安要因である高水準の石油価格と原料価格を挙げた。消費者も再び楽観的になり、内需が上昇してきたことを指摘して、景気回復の兆候は確実に見えてきたと強調した。

 力強く成長する世界経済(2004年の成長率4,6%、2005年4,4%)の中で、ドイツは依然として後方をゆっくりしたテンポで歩いているようだ。

20045月3日)

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