ドイツのニュース

税収予測委員会、大幅に下方修正

 税収予測委員会が5月13日(木)に発表した税収予測によると、2007年までの税収は連邦政府の計画よりも約610億ユーロ少なくなる見通しである。専門家は、今年の税収は96億ユーロ、来年は152億ユーロほどアイヒェル連邦財務相の計画を下回ると予想している。その結果、専門家は7回連続で税収予測を下方修正したことになる。

 市町村の税収はこれまでの予測よりも今年約15億ユーロ、来年22億ユーロ増えるが、連邦の税収は今年83億ユーロ、来年93億ユーロ、州の税収は今年20億ユーロ、来年78億ユーロほど政府計画よりも減少すると予測されている。

 アイヒェル連邦財務相は、大幅な税収減少にもかかわらず、景気に負担をかけないために、新たな節約努力をせず、2005年の租税引き下げを実施する方針であることを明らかにした。「非生産的な措置」で経済回復を脅かしてはならないと語った。税金引き上げもないという。補正予算の論議はまだ早すぎるとしている。

 また、アイヒェル財務相は、野党が連邦参議院で政府の節約措置を阻止していることが税収減の要因になっているとして、野党の共同責任を指摘した。さらに、欧州連合のマーストリヒト条約の「安定協定」に違反して、制裁金を払わなければならない場合には、州もその負担を負わなければならないと強調した。

 それに対して、キリスト教民主同盟(CDU)のカウダー氏は、アイヒェル財務相が両院協議会に提示した改革はもっと大きな税収減少をもたらしていたとして、アイヒェル財務相の批判を退けた。また、州は EU 制裁金の負担を負わないことを明らかにした。

2004年5月18日)

戻る