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病欠率、過去10年間で最低/大学授業料導入の効果

   職場を失う不安から、多くの被雇用者が病欠を避けている。法定疾病保険金庫 AOK の学術研究所によると、AOK 加入者の昨年の病欠率は4,9%と、過去10年間の最低となった。AOK 加入者は平均で17,7日間、病気で欠勤したことになる。2002年は19日間だった。同研究所は病欠減少の理由として、高い失業率と不況を挙げている。

 また、連邦保健・社会省によると、今年1~5月の病欠率は3,38%に低下した(旧西独が3,38%、旧東独が3,42%)。これは前年同期よりも10%少ない。低い病欠率は使用者の賃金付随コストの大きな負担軽減になるという。2003年の病欠率は年平均3,61%で、1970年以来の最低水準だった。1970年代の年平均病欠率は5%以上、80年代は5,7%~4,4%であった。

 一方、ノルドライン・ヴェストファーレン州では、授業料導入後、大学を去る学生が増えている。同州は夏学期から、長期学生対象に授業料を徴収している。規定の在学期間の1,5倍の期間以内に卒業できなかった長期学生は1学期当たり650ユーロの授業料を払わなければならない。この授業料導入後、同州の大学生の約15%が大学を去っていったという。

20045月31日)

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