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文化相会議、正書法改革を承認

 文化相会議は6月3日(木)、正書法改革を承認した。5年前に学校に導入された正書法改革は計画通り2005年8月1日に発効し、法的拘束力を有する。正書法改革委員会は文化相会議に提出した第四報告書の中で、いくつかの付随的変更、分かち書き・続け書きの選択の自由の拡大を提案しており、多少の修正がなされる。これまで、学校では旧式の書き方も許容されていたが、来年夏からは正書法改革に基づく書き方以外は間違いとなる。

 正書法改革委員会に代わるドイツ正書法諮問委員会は長期にわたって正書法改革の実施状況を観察し、文化相会議に報告する。2010年には再び修正提案をする予定である。正書法改革反対者は、文化相会議は時間稼ぎをして、それまでに国民がこの愚行と混乱に慣れてしまうことを期待しているのではないかと批判している。正書法改革反対者は文化相会議に正書法改革の撤回を要求していた。

 一方、文化相会議は、極めて才能に恵まれた若者が高校卒業前に大学の講義にも参加できるようにし、取得した成績証明書を公認して、後の学業単位に加算できるようにすることを決定した。文化相会議は各州政府と大学に対して、相応の法的根拠を整備するよう勧告した。現在、ノルドライン・ヴェストファーレン州とラインランド・プファルツ州だけが実施している。

 また、文化相会議は連邦と州の共同機関である「教育制度の質を高めるための学術施設」をベルリンのフンボルト大学に設立した。全国的に活動するこの施設は、教育水準の向上を目指して、全国の教育標準を審査し、さらに開発するほか、学校教育改善のための大学と研究機関の学術協力に貢献するという。

2004年6月7日)

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