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CDU、テューリンゲン州で単独政権を守る/SPD惨敗

 キリスト教民主同盟(CDU)は6月13日(日)のテューリンゲン州議会選挙で、得票率を1999年の51%から43%に8ポイント減らしたが、45議席(4議席減)を確保して単独政権を守った。1年前にフォーゲル前州首相(旧西独出身)の後を継いだアルトハウス州首相(旧東独出身、45歳)は得票率の低下を余儀なくされたものの、緑の党と自由民主党(FDP)が5%阻止条項を達成できなかったために、単独政権を維持できた。投票率は59,9%(1999年)から53,5%に低下した。ドイツにおける州議会選挙では過去最低である。

 社会民主党(SPD)は得票率を18,5%(1999年)から14,5%に4ポイント減らして(3議席減の15議席)、第3党に落ちた。これはテューリンゲン州SPDにとって過去最悪の結果で、SPDの州議会選挙では2番目に悪い得票率である(最低得票率は1999年のザクセン州における10,7%)。SPDは、連邦政府の政策(社会保障改革など)に対する市民の不満が強く反映した抗議選挙となり、全国的な低迷傾向に歯止めをかけられなかったと分析している。

 ミュンテフェリングSPD党首は、連邦政府が改革路線に対する市民の信頼を得ることができなかったことを認めたが、改革路線の変更や内閣改造は考えていないことを強調した。シュレーダー首相も改革路線を継続する意向を表明した。

 民主社会党(PDS)は得票率を21,3%から26,1%に大幅に伸ばして第2党(7議席増の28議席)に浮上した。緑の党は得票率を1,9%から4,5%に、FDPも1,1%から3,6%に伸ばしたが、5%阻止条項に及ばず、議席を得ることができなかった。

 CDUが単独政権を守ったことから、連邦参議院の勢力図は変わらず、CDU/CSUの州が引き続き多数を占める。3ヵ月後に州議会選挙を控えるザクセン州のミルブラント州首相は、ザクセン州も単独政権を確保できると確信していると語った。

20046月14日)

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