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ドイツワインの輸出増加

    外国におけるドイツワインの需要が増えている。ドイツワイン研究所(DWI)の統計によると、ドイツワインの2003年度輸出量は12,2%増の250万ヘクトリットル、輸出額は10,7%増の4億2100万ユーロであった。ドイツワインは「甘くて安い」という古いイメージから脱皮して、「辛口で比較的高いワイン」への格上げに販売戦略を変更したことに成功のカギがあるという。特にリースリング種のぶどうから作った白ワインの需要が伸びている。

 リースリング白ワインの世界生産量の3分の2はドイツ産で、リースリングはドイツワインの「旗艦」とみなされている。価格的に中級の辛口ワイン「Classic」(2000年に導入された表示)が外国でも売れており、ドイツワインの主要輸出市場では辛口ワインが半分以上を占めている。世界的に甘口ワインの需要が後退していることから、ドイツのワイン生産者も戦略の変更を余儀なくされたという。甘口ワインは高い年齢層にのみ好まれる傾向にあるが、例外は米国で、米国では甘口の高級ワインに人気がある。

 ドイツワイン研究所は、今後はドイツ赤ワインが外国でも注目されると予想している。世界的に赤ワインが好まれる傾向にある。しかし、ドイツの赤ワイン生産量が増えているにもかかわらず、国内需要が多いために、輸出に回らないのが現状であるという。

 ドイツワインの最大の輸出市場は英国で、売上が20%弱伸びた。その他の主要輸出市場はオランダ、オーストリア、ノルウェーで、今後の輸出増が見込まれているのはロシア、ポーランド、アイルランド、韓国。日本向け売上は後退しており、スウェーデン向けが上昇している。

2004年7月12日)

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