ドイツのニュース

252600人の生徒が落第

    連邦統計局によると、2003/2004年度に約252600人の生徒が落第ないし任意に学年を繰り返した。その内の57,5%が男子生徒。全体では学年を繰り返す生徒の割合は2,9%で、男子が3,4%(145300人)、女子が2,5%(107300人)であった。

 学年を繰り返す生徒が最も少ないのは小学校(1年~4年)で、繰り返す生徒の割合は1,5%。7年生~9年生は約5%で、平均を上回っている。11年生~13年生は2,7%。小学生では男女の差がほとんど見られないが、7年生~9年生では男女の差が大きくなり、男子が5,7%、女子が4,2%。ドイツでは、15歳の生徒の4分の1が最低1回落第している。

 教育制度改革を巡る論争において、緑の党は、落第は経済的かつ教育的に無意味であるとして、落第廃止を提唱している。落第はコストがかかるうえ(年間約10億ユーロ)、成績の改善をもたらさないことを理由として挙げている。PISA調査以来、高い落第率(ドイツは欧州でスイスに次いで2番目に落第率が高い)が問題になっており、落第基準の緩和や7年生までの落第廃止(ベルリン)を試みる州が増えている。

 しかし、ドルトムント学校研究所のアンケート調査結果によると、父親と母親の60%は落第廃止に反対している。

2004年8月2日)

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