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介護保険の今年の赤字は7億ユーロ?

   連邦保健・社会省は、今年の法定介護保険の赤字が約7億ユーロに達すると予想している。昨年の赤字は6億9000万ユーロであった。同省スポークスマンは、兆候が見られる経済回復により、赤字額が少なくなることを期待していると語った。

 法定介護保険の欠損は2010年に17億3000万ユーロに膨れ上がり、債務総額は57億ユーロになると予想されている。但し、この算定では、広範な改革や修正が考慮されていない。介護保険準備金は2003年末に42億ユーロであったが、2007年には使い果たす見通しである。

 連邦政府は9月初旬に、子供のいない人といる人の介護保険料格差や他の改革事項に関する詳細について決定する予定である。連邦政府は連邦憲法裁判所の判決に基づいて2005年から、子供のいる人の介護保険料負担を軽減しなければならない。社会民主党(SPD)と緑の党は、子供のいない、23歳以上の被保険者の保険料率を現在の1,7%よりも0,25ポイント引き上げることで合意している。これは介護保険金庫に約8億ユーロの増収をもたらすと試算されている。

 しかし、介護保険の財政状況が厳しくなっていることから、緑の党はさらなる介護保険改革を要求している。子供のいない人が0,25ポイント高い保険料を払うだけでは不十分であるとして、ミニ改革ではなく、抜本的な改革をSPDに求めている。

2004年8月9日)

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