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9月のIfo業況判断指数、大幅上昇

   Ifo 経済研究所が9月27日(火)に発表したところよると、9月の Ifo業況判断指数は8月の94,6ポイントから96,0ポイントに大きく上昇した。これは今年1月以来の最高水準である。景気の現状判断は93,8ポイントから96,4ポイントに著しく上昇し(2001年3月以来の最高水準)、今後6ヶ月の景気見通しは95,4ポイントから95,5ポイントに僅かに上昇した。

 経済専門家は9月業況判断指数の低下を予測していたが、石油価格高騰と総選挙結果がもたらした不安要因にもかかわらず、予想外の大きな改善を示した。これは景気が徐々に回復してきている証拠だと専門家は見ている。経済界はキリスト教民主/社会同盟(CDU/CSU)と自由民主党(FDP)による抜本的改革を期待していたが、CDU/CSU/FDPが過半数を得られなかったため、大きな失望を示していた。

 専門家は、総選挙後の政治的不確実性と石油価格高騰に企業の業況判断が影響されなかったことを良い兆候と評価している。ドイツ経済研究所(IW)は、社会民主党(SPD)と緑の党の現政権よりもCDU/CSUとSPDの大連合の方が経済が早く成長すると見ており、今後4年間の経済成長率を年間1,5%と予測している。

 Ifo研究所の専門家は、景気回復が第3及び第4四半期に速度を速めると予想している。石油価格高騰にもかかわらず、輸出期待感は依然として安定しているという。但し、2006年も石油価格が不安要因になる見通しである。

 クレメント連邦経済相は、第2四半期の不況を乗り越え、景気見通しは再び明るくなってきたと語った。加工業の業況判断は8月に多少低下したが、9月は再び上昇した。輸出チャンスもポジティブに判断している。小売業と卸売業の業況判断も改善した。しかし、建設業は依然として落ち込んだままである。

2005年10月10日)

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