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消費者が感じるインフレ率は7,4%

   連邦統計局によると、ドイツの消費者が感じるインフレ率は連邦統計局のインフレ率よりも大幅に高い。「Teuro論争」でスイスのフライブルク大学が開発した「感じるインフレ率(IWI)」は2002年のユーロ導入当時 7%だったのに対して、2002年のインフレ率は1,4%だった。2005年平均では消費者が感じるインフレ率は約7,4%で、依然として2002年のユーロ導入時期の高水準にある。

 専門家によると、実際のインフレ率と消費者が感じるインフレ率の違いは、消費者が頻繁に購入する物がユーロ導入で急激に値上がりしたことと心理的効果に起因しているという。消費者は値下げよりも値上げを強く知覚する。頻繁に購入する商品の値上がりの方がまれにしか買わない商品の値上がりよりも重要であり、家計に響く。また、消費者はユーロ導入後も依然としてマルクの価格を基準にしている。感じるインフレ率は消費者の主観的なインフレ感覚を表している。

 ユーロ導入後3年半がたった今も、感じるインフレと実際のインフレの差は縮まっていないという。2003年のインフレ率は1,1%、2004年は1,6%であった。今年9月のインフレ率は石油価格高騰とタバコ税引き上げを要因として 2,5%だった。8月よりも0,6ポイント上昇した。これは2001年6月以来の最高水準である。暖房用石油は1年前よりも 36,4~45,4%、ガソリンやディーゼルなどの燃料は15,3~19,4%高くなった。

2005年10月10日)

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