ドイツのニュース

子供を欲しいドイツ人は少ない

    欧州14カ国(オーストリア、ベルギー、キプロス、チェコ、エストニア、フィンランド、ドイツ、ハンガリー、イタリア、リトアニア、オランダ、ポーランド、ルーマニア、スロヴェニア)の男女34000人を対象に行ったアンケート調査結果によると、多くの男女は将来の不安から、家庭と子供を作ることを拒否している。

 ドイツでは、親になることを原則的に、無条件で拒否する人の割合が14カ国中最も高かった。回答者の約20%が子供を欲しくないと回答している。それに対して、東欧諸国では、親になりたくない人が少ない。子供を欲しくない理由としては経済的理由を挙げている。

 家族形成の支援としては、パートタイム業務の改善、労働時間のフレキシブル化、(特にドイツでは)3歳以下の幼児の保育施設の改善が望まれていることが明らかになった。調査をした専門家は、家族政策では仕事と家庭の両立を達成する対策と経済的支援の組み合わせを提案している。但し、そのような対策は家庭を援助するが、出生率を引き上げるという期待には応えられないとしている。理想的な前提条件が整ったとしても、政治の影響力は極めて少なく、子供の数が著しく上昇することはないと見ている。

 ドイツで子供を作るということはフランスやスカンジナビア諸国とは異なり、社会的に認められた価値ではない。ほぼすべての欧州諸国では、結婚と家族の結びつきが意味を失ってしまった。そのため、家族の促進を結婚だけに結びつけようとするのは時流にかなっていないという。

2005年11月23日)

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