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Ifo研究所、2006年度経済成長予測を上方修正

   Ifo経済研究所は12月19日(月)、2006年度実質経済成長予測を1,2%から1,7%に上方修正した。ズィン所長は、「5年を経てようやく、不況を克服した明確なシグナルが見られる。不況は終わった」と語った。ドイツは1年遅れで世界経済の「スーパーブーム」の恩恵を受けているという。

 依然として景気の支えは輸出で、輸出は2005年が6,2%増、2006年が7,4%増と予測している。設備投資予測は4,3%増から6,0%増に、建設投資は1,2%減から0,4%増にそれぞれ上方修正された。ドイツ経済は上昇傾向にあるが、引き続き消費が弱点で、2006年の個人消費予測は0,7%増から0,3%増に下方修正された。政府部門消費は縮小すると予想している。

 また、Ifo研究所の予測によると、2006年の失業者数は年平均で15万人しか減少せず、1月と2月は再び500万人の大台を超える見通しである。就業者数は約20万人増加するが、社会保険加入義務のある就業者数は5万人しか増えない。構造的な雇用市場条件が引き続きブレーキになるという。

 グロース連邦経済相は、「経済回復が広範囲に安定してきたのは確実だ。転機のチャンスが出てきた」と評価している。但し、「雇用市場に転機をもたらすほどに十分な持続的回復ではない」と見ている。

 ドイツの経済研究所の2006年度経済予測が楽観的になってきた。キールの世界経済研究所は2006年度実質経済成長を1,5%と予測している。六大経済研究所は今年10月に発表した共同経済見通しで2006年度経済成長率を1,2%、経済諮問委員会は11月に発表した2006年度経済予測で1,0%と予測していた。

2005年12月30日)

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