ドイツのニュース

介護保険の欠損は8億6000万ユーロ

   新聞報道によると、法定介護保険の2004年度欠損は8億6000万ユーロに増大した模様である。2003年の欠損は6億9000万ユーロだった。

 それに対して、法定疾病保険は保健改革のお陰で2004年に最低30億ユーロの黒字を計上した。ドイツ職員疾病保険金庫(DAK)は30億ユーロ、技術者疾病保険金庫は約35億ユーロの黒字を見込んでいる。但し、業界はその内の約20億ユーロを債務償還に充てなければならない。残る約15億ユーロは計算上、約0,15ポイントの保険料率引き下げに充てることが可能である。疾病保険金庫は早くとも今年5月に保険料引き下げについて決定する意向である。

 一方、連邦政府のリュールップ委員会の委員であるラッフェルヒュシェン教授は、法定介護保険を廃止して民間保険に切り替えるべきだと語った。法定介護保険では被保険者が払い込む保険料以上のサービスが国から支給されているとして、現在の政治が次の世代に莫大なコストを転嫁していることを批判した。同教授は民間保険による介護制度と市場経済的競争の必要性を指摘して、積み立て方式モデルを提唱している。介護保険は現在の形態では融資不可能であり、将来性がないという

2005年2月28日)

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