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3月の失業者数も500万人を上回る

   連邦雇用庁が3月31日(木)に発表したところによると、ドイツの3月の失業者数は2月より41000人減少して5175577人になった。しかし、昨年3月よりも63万人多い。失業率は0,1ポイント低下して12,5%。季節調整済み失業者数は2月よりも92000人増加した。春の減少幅としてはドイツ統一以来最も少ない。ヴァイゼ長官はその要因として、長かった冬(寒い3月)、ハルツIV改革(ハルツIVにより失業者統計に追加された失業者数:1月24万人、2月12万人、3月1万~2万人)、不景気(不景気による失業者増加約2万人)を挙げている。

 旧西独の失業者数は3396000人、旧東独は1780000人。失業手当 II 受給者数は4494000人、55歳以上の失業者数は前年同月比19,5%増の584000人、25歳以下の失業者数は27,9%増の665000人(失業率13,3%)。求人は21,6%増の394000人。就業者数は0,6%増の3851万人。但し、就業者増加はミニジョブと1ユーロ・ジョブ、Ich-AGに起因しており、社会保険加入義務のある就業者数は引き続き減少している。

 クレメント連邦経済相は、失業率は頂点を過ぎ、転機を迎えたと評価した。ハルツIV改革の成果が出てきており、今春中にも失業者数が500万人を下回ると楽観的な見方をしている。今後は若者の失業問題に重点を置く方針である。

 それに対して、経済専門家は、今年も雇用市場の転機は期待できず、年平均失業者数は減少しないと予想している。野党は3月の失業者数を現政権の「破産宣言」と批判した。

2005年4月5日)

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