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年金は今年も据え置き

 連邦内閣は4月13日(水)、今年も年金を据え置くことを決定した。約2000万人の年金受給者は2年連続で年金引き上げを断念しなければならない。シュミット連邦保健社会相は、「若い人たちの賃金が上がっていない現状では、賃金の展開に依存している年金も引き上げることはできない。」と語った。法律により年金算定方式が規定されているため、連邦政府には「決定の余地がない」という。

 連邦保健社会省によると、賃金は2004年に旧西独で0,12%、旧東独で0,21%ほど上昇した。しかし、年金受給者数と年金保険料拠出者数の関係を反映する「持続性要素」、高齢化・少子化、雇用市場の動向などの要素も年金に影響している。2005年は算定上、年金を引き下げなければならない状況にあるが、年金水準の確保という法律上の保護条項ゆえに引き下げないという。

 しかし、保護条項にもかかわらず、多くの年金受給者の実質年金は今年7月1日から少なくなる。保健改革に伴い、歯補綴用追加保険と疾病手当てのための特別保険料(0,9%)を年金受給者も負担しなければならず(半分負担)、法定疾病保険金庫の保険料引き下げではこの負担の一部しか相殺できないからである。年金の少ない受給者の負荷能力は限界に達していると、ドイツ社会連盟は見ている。

20054月18日)

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