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期失業者に季節労働者の職場を提供

   連邦雇用庁は農業の収穫期に長期失業者を斡旋する計画である。長期的には、収穫期の季節労働者の半分を長期失業者で占めることを目指している。現在、年間約32万人の季節労働者の約86%がポーランド人である。連邦雇用庁は、アスパラガスやきゅうり、イチゴの収穫、ブドウ摘みに従事する失業者数を年間15%ほど増やす計画である。

 連邦雇用庁と連邦農民組合連合、労働組合は農業人材派遣会社の設置を検討している。農業人材派遣会社は、農業に従事するための肉体トレーニングを失業者に提供し、農繁期に失業者を派遣する。収穫作業は肉体労働なので、失業者側の覚悟と肉体的コンディションが前提になる。しかも、悪天候でも1週7日間の労働が要求される。

 連邦農民組合連合のゾンライトナー会長は、連邦雇用庁との間で具体的な数字の申し合わせはしていないが、失業者にやる気があって、信頼できる仕事ができるのであれば、失業者を収穫期に採用したいと語った。しかし、ゾンライトナー会長は90年代末に失業者を採用したテストケースを例に挙げて、失業者を採用したものの実際にはその内の約20%しか収穫作業に現れなかったことを指摘した。農家は東欧からの季節労働者に大変満足しているという。

 農家はすぐに病欠するドイツ人労働者で苦い経験をしているため、長期失業者の採用には控え目であるそこで、連邦雇用庁は、農業人材派遣会社は農家と申し合わせた人数の労働者提供を保証しなければならないと強調している。また、農家は労働者の選択にも参加できるという。

2005年5月9日)

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