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Ifo業況判断指数、4ヶ月連続低下

    Ifo 経済研究所が5月25日(水)に発表したところよると、5月の Ifo業況判断指数は4月の93,3ポイントから92,9ポイントに低下した。これは2003年8月以来の最低水準で、依然として景気回復の兆候が見られない。景気の現状判断は93,1ポイントから93,4ポイントに僅かに上昇したが、今後 6ヶ月の景気見通しは93,6ポイントから92,3ポイントに低下した。特に加工業で現状判断が僅かに上昇して安定したが、景気見通しは悪化している。建設業と卸売業はどちらも低下した。小売業だけは景気見通しが多少上昇した。

 ズィン所長は、「今後数ヶ月間は景気回復を期待できない」と語った。但し、今年秋に計画されている総選挙が経済に活力を与える可能性があると見ている。それに対して、クレメント連邦経済相は、景気見通しはここ2、3年来最も良くなっているとして、Ifo 経済研究所の業況判断指数の信頼性に疑問を示した。

 銀行専門家は、業況判断指数の低下は弱い世界経済とドイツにおける反資本主義論争に起因していると評価している。落ち着いてきた石油価格とユーロ安は企業にほとんど影響していないという。Ifo 経済研究所の専門家は今年下半期も経済展開は抑制気味と予想しているが、輸出の恩恵を受けている限りはリセッションに陥ることはないと見ている。但し、経済成長は弱いままに留まるという。

 一方、ユーロ圏の景気見通しも悪化している。そこで、Ifo 経済研究所の専門家は欧州中央銀行に金利引き下げを求めている。

2005年6月6日)

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