ドイツのニュース

6月のIfo業況判断指数、再び上昇

   Ifo 経済研究所が6月27日(月)に発表したところによると、6月の Ifo業況判断指数は5月の92,9ポイントから93,3ポイントに上昇した。4ヶ月連続して下降していた業況判断指数が少し上向いてきた。景気の現状判断は93,4ポイントから93,7ポイントに、今後6ヶ月の景気見通しは92,3ポイントから92,9ポイントにそれぞれ上昇した。

 建設業の業況は悪化したが、その他の業界では改善が見られた。特に商業の改善が顕著である。加工業では現状判断は改善しなかったが、景気見通しは上昇した。これはユーロ安と好調な輸出に起因しており、輸出が依然としてドイツ経済の牽引力になっている。但し、石油価格がリスク要因で、このまま高値が続くと景気の深刻なブレーキになることが懸念される。全体的に、総選挙の前倒しと政権交代への期待感が業況にポジティブに作用している。企業は一貫した改革の継続を期待している。

 しかし、専門家は6月の上昇を過大評価しないように警告している。ズィン所長は、「この上昇から今後の景気改善を推論するのは早すぎる」と語った。3ヶ月連続上昇して初めて、転機の兆候とみなすことができるという。持続的な改善の兆候はまだ見られないというのが専門家の一致した見解であるが、業況判断指標の下降が止まったので、下半期の景気回復はまだ可能な範囲にあると見られている。

2005年7月4日)

戻る