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ドイツのインターネット普及率は55%

    企業のイニシアティブD21と市場調査研究所TNSインフラテストの2005年度「(N)Onlinerアトラス」調査結果によると、ドイツ市民の55%(14歳以上の3570万人)がインターネットを利用しており(対2004年比174万人増加)、6%(410万人)が近い将来にインターネットを利用したいと考えている。しかし、依然としてドイツ市民の39%弱(14歳以上の2500万人)は「オフライン」である。

 インターネット非利用者では、女性、学歴が比較的低い人、低所得者、高齢者が多い。インターネット利用者の平均年齢は46歳で、インターネット非利用者の平均年齢は60歳。男性の利用者は2001年以来19%増加しているが、女性は17%増に留まった。

 ポジティブな展開としては、50歳以上の年齢層におけるインターネット普及率の上昇が挙げられる。50歳以上の年齢層では3分の1がオンラインで(2001年は15,5%)、70歳以上では10%がインターネットを利用している。2008年までにドイツのインターネット普及率は75%に達すると予想されている。州別で見ると、「オンライナー」が最も多いのはベルリンで63,5%、次がハンブルク。最も少ないのはザールランド(48,4%)、ザクセン・アンハルト(48,4%)、メクレンブルク・フォアポメルン(48,7%)。

 この調査では、インターネット利用者と非利用者の「デジタルの溝」がさらに深まっていること明らかになった。そこで、女性や地方の住民にインターネット利用を奨励するためには従来以上の努力をしなければならないと専門家は見ている。ジーメンス社のガンスヴィント役員はインターネット利用の障害として高いアクセス料金と安全性に対する懸念を挙げ、競争の促進とブロードバンド(高速大容量通信)の拡張の必要性を強調した。

 一方、ドイツ情報通信業界によると、業界の2004年度売上は40億ユーロ増加して1320億ユーロであった。従業員数は75万人で、来年は1万人の新規採用が見込まれている。業界では、今年は過去5年間で最高の年になると予想している。

2005年7月4日)

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