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連邦参議院、諸法案を可決

 連邦参議院は7月8日(金)、約40の法案を採決した。その内、取締役所得公開法案が可決された。また、生物測定データ付きパスポート導入に関する法案が可決され、同法は今年11月1日に発効する。新規発行されるパスポート(E-パス)には顔写真をデジタルメモリーするチップが付いており、2007年3月からは2つの指紋もメモリーされる。(2005年7月4日のニュースを参照) 

 さらに可決された法案は、犯罪追跡におけるDNA分析の普及に関する法案、グラフィティ撲滅法案、情報の自由法案(市民は、データ保護及び秘密保護の遵守の下に、根拠のある理由を証明しなくても、官庁の情報にアクセスできる。官庁の情報の入手が容易になる。但し、多くの例外がある。)、運転免許取得年齢を17歳に引き下げる法案(17歳の青少年は免許取得後1年間、30歳以上で/5年以上運転免許を所有している成人が同乗する場合にのみ運転が許される。同乗する成人の名前が免許証に記入される。この免許証は国内のみ有効。18歳になると、通常のEU運転免許証を取得する。)、強制結婚禁止法案(肉体的ないし心理的暴力により女性が結婚を強制される強制婚姻は最高10年の自由刑で罰せられる)、長期失業者の追加収入控除額を引き上げる法案(今年10月1日から、長期失業者の月額100ユーロまでの追加収入は失業手当 II から差し引かれない。月額100~800ユーロの追加収入では20%が、801~1200ユーロ(子供がいる場合は1500ユーロ)の追加収入では10%が失業手当 II に算入されない。)、議員が議会に副収入を公開することを義務付ける法案など。強制結婚禁止法案は連邦議会の同意を必要とする。

 一方、連邦参議院は差別禁止法案、ハルツ法の移行期間を延長する法改正案を否決して、両院協議会の招集を要求した。前倒し総選挙が9月18日に実施されることになれば、両院協議会に送られた法案が今期中に成立する可能性はない。(2005年6月20日のニュースを参照)

2005年7月18日)

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