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早期退職平均年齢、63,1歳に上昇

    連邦保健社会省によると、早期退職者増加傾向がようやく転機を迎え、老齢年金受給開始年齢が平均で1997年の62,1歳から2004年は63,1歳に上昇した。また、55歳以上の年齢層の就業率は37,7%から41,2%に上昇した。

 シュミット連邦保健社会相は、雇用市場における55歳以上の年齢層の就業チャンスをさらに改善しなければならないと語った。クレメント連邦経済労働相もここ数年のポジティブな動向を評価すると共に、引き続き55歳以上の年齢層の雇用チャンスの改善に尽力する必要性を強調した。

 連邦議会は6月17日(金)、55歳以上の失業者に対する失業手当 II 適用猶予期間を2008年1月31日まで延長するハルツ法改正案を可決したが、連邦参議院は7月8日(金)に同法案を否決して、両院協議会の招集を要求した。野党は、従来の失業手当 I の給付期間を2年延長すれば、再び早期退職者が増加することを懸念している。(2005年6月20日のニュースを参照)

 ドイツ年金保険連盟(VDR)もハルツ法改正により、早期退職者の減少と早期退職年齢の上昇という好ましい傾向が再び逆戻りする危険性を指摘している。少ない失業手当 II と高い失業率ゆえに、早期退職する人が再び増える可能性が高いという。

2005年7月18日)

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