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CDU/CSU と SPD、首相ポストを巡って対立

 9月18日の総選挙で第一党になったキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)は自由民主党(FDP)、社会民主党(SPD)、緑の党との第一回目の連立交渉を行ったが、緑の党との交渉が物別れに終わったことから、CDU/CSU/FDP/緑の党の連立政権の可能性はほぼなくなり、CDU/CSUとSPDの大連合の可能性が大きくなった。しかし、CDU/CSUの首相候補メルケル氏とSPDの首相候補シュレーダー氏がどちらも首相ポストを要求して譲らず、交渉は難航している。

 シュレーダー首相は週末に、首相ポストよりも政策内容を優先して話し合うべきだと語り、大連合を目指す意向を明らかにした。しかし、首相ポスト要求では妥協を見せていない。ミュンテフェリングSPD幹事長は、10月2日(日)のドレスデンの選挙結果を見てから、CDU/CSUとの連立交渉を行うかどうかを決定すると語った。ラインランド・プファルツ州のベック州首相(SPD)は、シュレーダー氏が連邦首相にならなくても大連合を組む可能性を示唆している。

 それに対して、CDU/CSUは次期首相を決定してから政策の交渉に入る意向である。カウダーCDU幹事長は、SPDは第一党になったCDU/CSUに次期首相指名権があることを受け入れなければならないと語った。また、SPDがメルケル氏の連邦首相就任に同意しない限りは、連立交渉をする用意はないと強調した。SPD内にはシュレーダー氏が最初の2年間、メルケル氏が次の2年間連邦首相になることを提案する声もあるが、CDU/CSUは2年毎の首相交代を断固拒否している。CDU/CSUは、第一党が次期首相を決定する権利があり、メルケル氏が首相になると主張している。

 CDU/CSUとSPDは9月28日(水)に第二回目の交渉を行う予定である。

2005年9月26日)

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