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連邦参議院、ストーカー規制法案を否決

 連邦参議院は9月23日(金)、総選挙後初めての会議で、ストーキング被害者保護の改善を目的とするストーカー規制法案を否決した。連邦参議院はもっと厳しい罰則を科すことを求めており、ツィプリース連邦法務相が提出した法案では不十分と判断した。連邦参議院は独自のストーカー規制法案を提出したが、ツィプリース連邦法務相はそれに対抗する法案を作成していた。連邦参議院が否決したことから、新政権がストーカー規制法案を新たに取り扱うことになる。(2005年3月21日及び4月18日のニュースを参照)

 ツィプリース連邦法務相の法案には「保護の欠落」があるとする連邦参議院は、ストーカー行為が繰り返される危険性がある場合には「段階的緩和のための拘留」を導入して、嫌がらせがさらにエスカレートしないように予防するために危険なストーカーを拘留できるようにすることを要求している。それに対して、同法務相は、連邦参議院の法案には不明確な法概念が多すぎるとして、犯罪行為を具体的に明確に規定しなければならない(確定主義の原則)と指摘した。

 被選期間がまもなく終わることから、連邦参議院は現政権の81の法案の大半を審議なしに71分間で否決した。運転免許を取得したばかりの初心者には仮免期間中の完全な飲酒禁止を義務付ける法律改正については、後の会議で審議する予定である。18~24歳の若者が人口に占める割合は8%にすぎないにもかかわらず、飲酒運転による交通事故で死亡ないし負傷したドライバーの約3分の1は若いドライバーであるという。

2005年9月26日)

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